にほんでいきる
はじめに
第1章 閉ざされた扉――就学不明2・2万人
学校に行かない子どもたち
1 不就学の連鎖、命を落としたアユミ
2 逮捕され、ようやく見つけた学びの場
3 教育の受け皿なく、追い詰められたプリンセス
4 「発見」された子どもたち
5 就学を強制できないジレンマ
不就学ゼロを提唱――小島祥美さんに聞く岐阜県可児市の15年
調査データ――取材班による100自治体調査と文部科学省の全国調査
Q&A 不就学になる理由
インタビュー 前川喜平さん「教育を受けさせないのは虐待」
第2章 学校には来たけれど――無支援状態1・1万人
日本語を学べない子どもたち
1 自力で学ぶ限界、無支援状態1年半のサロチャー
2 話せない、読めない理由
3 「日本語が分からないと学校には入れません」
4 スキルも人手もなく、担い手不足に悩む学校
調査データ――無支援の子の実態と自治体の苦悩
海外の母国語教育事情
インタビュー サヘル・ローズさん「言葉は人と人をつなぐ橋渡し」
第3章 「発達障害」と見なされて――特別支援学級の在籍率2倍
特別支援学級にいる子どもたち
1 IQ検査の日本語が分からなかったタケシ
2 教師の葛藤
3 日本語教育を特別支援学級に丸投げ
4 ブラジル大使館の危機感
5 ドイツの事例
調査データ――特別支援学級にいる子の割合と分析
インタビュー 中川郷子さん「子どもに責任を押しつけないで」
第4章 ドロップアウトの先に――不就学・不就労3000人
社会で迷う子どもたち
1 特殊詐欺に利用されたマイケル
2 日系ギャングと呼ばれたホドリゴ
3 断たれゆく再起の道
4 20歳の高校受験生、アンドレア
5 消えない過去を背負って
6 少年院でルーツと向き合う
調査データ――国勢調査からみた不就学・不就労の未成年
高校中退率は7倍
高校入試の壁
インタビュー 田中宝紀さん「教育と就労の境目で支援を」
第5章 見つかった居場所――日本語教育に救われて
未来を描けた子どもたち
1 「急がなくていい」、名月のメッセージ
2 16歳の中学生、マリオン
3 9歳で就学が実現したナディ
4 横浜市立南吉田小学校の多国籍な日常
第6章 にほんでいきるために
政策の現状と課題
1 文部科学省による有識者会議の設置と報告書
2 日本語教師資格の創設へ
寄稿 山野上麻衣さん 不就学問題の20年、現在とこれから
取材をふりかえって
おわりに